汚泥の底日誌

文章力向上と自分の書きたいことを書き殴るためのブログです。

第994回 ネコミミ娘は玉ねぎを食べる夢を見るか

常日頃からお世話になっております。

ケンロクエンです。

 

おかげさまで第994回です。

 

猫に玉ねぎをあげるのは厳禁!というのは猫を飼っていない人でも知っていることが多いですよね。

これは玉ねぎの中にある成分が血液を破壊してしまい、それによって重篤な貧血状態を引き起こすからなんだそうで、しかもその成分は玉ねぎを水にさらしたら水に流れ出るくせに全部は流れ切らずにしっかり玉ねぎに残留し、おまけに熱にも耐えるため玉ねぎを焼いてもダメで、なんなら煮込んだらした場合は煮汁を介してその玉ねぎと一緒に煮込んだものが言ってしまえば全部猫にとって毒になってしまうそうです。

故に玉ねぎを使った料理や一緒に調理したもの、というか極論人が食べるものをペットに与えず、人は人のペットはペットの領分で食事をしましょうという話です。

 

とまぁここまではペットを飼ったことのある人にとっては何を今更な話なのですが、これがファンタジーになるとどうなんでしょうか?

ファンタジーではお馴染みの亜人種といえば獣人で、古今東西さまざまな作品に登場しています。

 

人の能力に加えて獣の能力も持っている!というキャラ付けから、人でも獣でもない獣人は差別の対象……なんて重い展開まで、ライトからヘヴィまでそりゃぁもうさまざまな理由で登場します。

 

ただやっぱり1番の理由は獣要素を加えてキャラを可愛くorカッコよくすることですよね。

ネコミミ、イヌミミ、キツネミミ、耳だけ見ても派閥は色々、そこから広げて鳥類系の獣人になるとハーピーみたいに腕を翼にするのか、それとも背中に生やすのかはいつまでも答えが出ない議論の的で好きし、ここから脚は逆関節にするのかとかまで広がるとキリがありません。

 

そしてそうなるとやっぱり気になるのは食事の話。

よくあるネタとしては鳥類系の獣人がパクパクもぐもぐ卵や鶏肉を食べているシーンで仲間が「よく食べれるな……」というシーン。

これに対しては猛禽類はじめ自然界でも他の鳥類を捕食する鳥はいるし、人間だって牛や豚(同じ哺乳類)を食べる、なにより自分は鳥類の要素が入った獣人であり、鳥類そのものではない。という返し。

 

言われてみれば当然の話。

我々人類だって乱暴に言ってしまえば猿の獣人みたいなもんですしね。

 

ここまでは好みの話、そしてここからは毒性の話。

こうした獣人種が出てくる作品で食事シーンの細かな描写がされる際には毒性の部分もクローズアップされるのがある種お約束。

特にネコ獣人の玉ねぎ問題は原典の猫に玉ねぎが有名なだけあってよく使われるイメージがあるのですが、果たしてこの描写はどうなんですかね?

 

獣人という種族がシンプルに元となった獣からの進化であるなら問題ないと思うんですよ。

人間が繁栄を極めて万物の霊長となり、自然環境ひいては星そのものを人間にとって都合の良いものに変えていったとするならば、首の長い種が高い枝に生えた葉っぱまで食べて生き残れたように、陸地に適応した種がその生息圏を広げたように、人間に近い形状を持った種こそがより星の至る所での繁栄を可能とするわけですから、人に近しい要素が少しずつ増え、収斂進化の末に多くの動物が獣人として進化していく……とかなんとか理由はつけられるわけです。

 

コレの場合であれば問題無し。

ネコ獣人一つとっても人間っぽい形をしているだけのただのネコなので、内臓に関してはネコのままでもまぁ問題無し。

現実のネコが体重1kgあたり玉ねぎを5g食べるともうヤバいらしいので、体重が45kgのネコ獣人なら単純計算で45×5=225g食べたらアウト。

玉ねぎ1個がだいたい100gだから……アレ?食べられちゃうぞ?

いやまぁ2つ食ったら死ぬ野菜を致死量の半分も食えばまず体に変調をきたすと思うので、食べないにこしたことはないのですが。

 

さて、話変わって獣人の誕生に人間が関与しているパターンというのが存在します。

獣人というのが基本的に人間に獣要素を加えたものであることから、この手のパターンだと「より強い人間を造り上げるために人間をベースに獣要素をプラスした」というマッドな研究の結果であることが多いです。

ではみなさんがそのマッドなサイエンティストだったとして、ネコのしなやかな身体や出し入れできる爪などの要素を備えた獣人を作るとして、玉ねぎ食べられないようにしますか?

 

動物には圧倒的なアドバンテージやメリットが相応のデメリットとトレードオフになっている動物も少なくありません。

例えば鳥類は飛ぶという圧倒的なアドバンテージを得る代わりに少しでも身体を軽くするために骨がスカスカで非常に脆いというデメリットを抱えています。

コレを踏まえると鳥類系の獣人は全員かなりヤバめの骨粗鬆症ということになります。

ですがそれは空を飛ぶというアドバンテージと引き換え故、致し方ないとも言えます。

 

対してネコが玉ねぎを食べられないことに関して調べてみてもメリットは特に見受けられませんでした。

あのしなやかな身体も出し入れできる爪も、ネコそのものが持つ愛くるしさも玉ねぎを食べられないこととはなんの関係もないですし、我々人類が玉ねぎを断ってもネコにはなれません。

悲しいはなしですニャンねぇ。

 

こと玉ねぎを食べるということに対しては我々人類がネコに対してぶっちぎり勝者、覇者であるわけですが、にも関わらずネコ獣人を玉ねぎ食べられないようにする理由ってなんなんでしょう?

 

ネコ獣人が人類に歯向かった時の抑止力ということも考えられなくはないのですが

 

ネコ若者「ネコ将軍!人間のやつら井戸に玉ねぎを投げ込みやがった!」

ネコ将軍「なんだと!?奴ら血も涙もないのか……」

ネコ人妻「キャァァァ!子供が!子供が!!」

ネコ斥候「伝令ーー!人間が河の上流にすりおろし玉ねぎを流しています!みなさん!河の水は危険です!!」

 

なんか……嫌ですね。

やってることは極悪なんですが、絵面に締まりがないというか。

せっかくのファンタジーなんだから毒にしてもすりおろし玉ねぎとかじゃなくてファンタジック超強い毒とかの方が腑に落ちるわけで。

 

うーん、考えれば考えるほどネコ獣人が玉ねぎを食べられない理由が思い浮かばないのですが、可愛いネコミミ娘の食事シーンでネコミミ娘の掘り下げに使うためって言われたらそれがいいと思うので、ネコミミ娘が玉ねぎを食べられないのはそっちの方が可愛いからでいいんじゃないですかね?

可愛いは正義!

 

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