常日頃からお世話になっております。
ケンロクエンです。
おかげさまで第1227回です。
ASMRはみなさん聞いていますか?
睡眠前のリラックスタイムや単純に内容を楽しんだり、その目的はさまざまですが、実のところ俺は全然聞きません。
というのも世にASMRというのが台頭してきた頃に興味本位で聞いてみたのですが、その時聞いてみたのが咀嚼音ASMR。
耳元で氷をシャクシャク食べたりするわけですが、音による安らぎよりも耳元で何か食べているというのが面白くなってしまってダメだったんですよね。
それ以来ASMRとは距離を置き、極稀に何個か聞くくらいではあったのですが、ASMRって安らぐためのものってわけではないんですよね。
なんでもないことがASMRになるその変化の部分など、面白さに焦点を当てたASMRもあり、自分が勝手にASMRのはいかなるものかというものを狭めていたと思ったんですよ。
それならばどういうものが面白いのか?というのを今度は考えまして、そこで思いついたのがありふれた日常の一幕をASMRにしてしまえば面白いんじゃないかというもの。
ことの発端は自分自身の原初の体験である咀嚼音ASMRで、何かを食べる音の心地よさよりも「何故この人は人の耳元でメシを食ってるんだろう?」というポイントが気になって面白くなってしまったこと。
物を食べる音や何かを裂いたり切ったりすることなど、ASMRはそういった聞いてて気持ちの良い音や小気味良い音、またはさまざまな言葉やシチュエーションに応じた寸劇を特殊なマイクを使ってあたかも耳元で聞こえるような形で流すものです。
でも当たり前ですがリアルでそれをやるのはシチュエーションとしてちょっと面白い。
耳元でメシをリアルで食ったり物を裂いたりするのは異様な光景でしょうし、ザクザク刃物を使って切ったりするのは割と怖い。
長時間耳元で寸劇を演じるのもミスのできない状況になるとか1人につき演者1人が耳元で寸劇を演じ続けるのがコスパが悪いというアレコレを差し引いてもやっぱり実際にやるのはちょっと面白い光景です。
また特殊なマイクを用いて耳元で聞こえるようにと書きましたが、実際に耳元でやるのとは聞こえ方が違うというのもあります。
おそらくASMRを聞く人は大多数がイヤホンやヘッドホンを用いてASMRを聞いており、そうしたデバイス、ガジェットを使って聞こえる音とリアルの音は当然ながら全然違います。
なんならコレを書いている時に紙を破るASMRと実際に自分の耳元で紙を引き裂いて音を出して聞き比べをしているのですが、全くの別物です。
イヤホンのノイズキャンセルによって周囲の雑音が消え去った状態でかつ、マイクの側の能力によってあたかも耳の内側で聞こえるかのような紙を破る音と、紙を持ち上げる時のパラリという音や実際に髪の破れる音、破いた紙を机に戻すまでの自分自身の動きやそれから生ずる音など音そのものの違いもさることながら、そこに至るまでとそれが終わってからの情報量がノイズになるのです。
シンプルな音の違いはもちろん、音を聞く部分にだけ集中できるASMRという分野とどうしてもその前後など余計なノイズが発生するリアルとは完全に違う物だというのが自分でやってみてハッキリとわかりました。
このASMRとリアルのズレにこそ面白さがあると思うんですよ。
紙を引き裂く音というリアルで存在する音もASMRというフィールドに特化させるとここまで違いが出るわけですからね。
そこで俺は考えました。
ありふれた日常の一幕や誰しも想像できるありきたりのワンシーンもASMRにしてしまえば面白くなるのではないかと。
たぶん探せばありそうなものとして、ラジオ体操ASMRとか面白そうです。
想像してください。
朝の眠い中に近場の公園に集まった夏休みの朝。
しょぼしょぼした目を擦りながら近所の友達と「おはよ……」なんて言いながら広場に等間隔で並び、カチッとラジカセのボタンを鳴らすと
『腕を前から上に上げて、大きく背伸びの運動……❤️』
可愛い声でもイケボでも絶対面白いと思うんですよね。
『朝の朝礼を始めます……❤️先月の売上は〇〇ほどで前年比で〇〇%売上がアップ❤️しました……❤️みなさん頑張ってくださりありがとうございました……❤️その一方でこの四半期では各位の早出・残業が増加傾向にあります……❤️各位の健康と会社都合ではありますが人件費及び各種経費削減のため、早出・残業の削減に協力お願いします……❤️そのためにも各種資格取得者は仕事を抱え込みすぎないようにして、資格保有者でないとできない仕事以外をうまく割り振るように、非資格保有者の方もお手隙の際はフォローアップお願いします……❤️また各部各課上長におかれましては資格保有者が非資格保有者へ仕事を割り振るのが負担にならないように、各位の仕事の状況を確認してなるべく上長の方から仕事の割り振りを行ってください……❤️それでは今日もよろしくお願いします……❤️』
言ってることは当たり前だったり、そういう経験のない人でもこういうことありそう〜と想像できるようなことでも、もしそれがめちゃくちゃ可愛い声やイケボだったらそれだけで面白そうですし、ましてやそれを耳元で吐息たっぷりに語りかけてるシーンというのは想像するだけで異様なシチュエーション過ぎて笑えると思うんですよね。
こんな話を友人としていたら、その笑いって新喜劇的な笑いですよね、と言われました。
日常のワンシーンが少しずつズレることの笑いは確かにそうで、ASMRというコンテンツで古典的な笑いをするのは確かにそうです。
その一方で「現代的な面白さとは違う気がする」とも言われました。
わかりやすくそして即物的に面白さを届けるのが現代的な、言葉は悪いですがいわゆる『ドパガキ』向けの面白さです。
YouTubeのサムネなんか見てるとパチンコの当たり演出みたいなギラついたサムネが並びますし、「TikTokで使えるから」という理由で近年はイントロ無しでサビから入る曲が流行りがちなんてことも聞きます。
ASMRもそもそもは心地よい音で安らぐコンテンツ、つまりはコレを聞くとリラックスできますよという前提でスタートする即効性のあるコンテンツでもあるので、現代的でもなければASMRとしての面白さとしてはちょっと方向性が違うのは納得です。
そうかぁ……と思って意気消沈しかけたところに言われた言葉が「でも世の中を動かしてるのはまだおじさんですよ」と。
おじさん肯定派のパプテマス・シロッコみたいな言葉に続くのは未だ世の中のコンテンツやそれを享受するメイン層、特にリラックス系やそこから派生するコンテンツを受け取るのがおじさん世代がメイン層である以上、今ならまだウケるかもしれないとのこと。
そして、いわゆるドパガキがドパおじになった時には通用しなくなるコンテンツの可能性があるので、本当にやるなら持って5〜10年以内に形にした方がいいんじゃないですか?と。
実際に俺はキャラクターによるASMRなどの音声コンテンツが流行り出した時に架空言語のASMRって需要あるよなというブログを書いたことがあります。
マクロスシリーズのゼントラン語やテイルズオブエターニアのメルニクス語なんかでASMRをしたら面白そうという内容で、オチとしてグロンギ語でASMRの一節みたいなのを書いたらその1年後くらいに実際にグロンギ語のASMRが世に出てバズったことがあり、あの一歩を踏み出せたのは俺かもしれなかった、自分が1発ネタで消費してゲラゲラ笑うという愚かな選択をしている間に真に勇気を持って踏み出す者によって置き去りにされてしまったという経緯があるので、この「ズレASMR」もウケるかどうかはともかく、1度だけでも何かしら形にはしたいなぁ、そのためにはASMR制作経験者とコネがいるなぁなんて考えている次第です。
ちなみにそれに続ける形でいろんな人から社会に出て言われた理不尽な罵詈雑言を集めてASMRにして、めっちゃいい声で囁かれたら理不尽な罵詈雑言でも耐えられるのかやってみたいと言ったら「それは人体実験みたいじゃない……?」引かれました。
それはそう。
ではまた。
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