汚泥の底日誌

文章力向上と自分の書きたいことを書き殴るためのブログです。

第545回 架空生物の食事事情〜獣人編〜

常日頃からお世話になっております。

ケンロクエンです。

 

おかげさまで第545回です。

 

ファンタジーの常連たる獣人。

主にケモミミで二足歩行の生き物として描写される獣人。

ケモ度の差異はあれどだいたいそんな感じです。

 

獣人の食事って基本的に作品中で人間と同じことがほとんどじゃないですか。

まぁぱっと見はケモミミついてる以外はほとんど人間と変わらないのに、あからさまにエサめいたものを食べてたらなんというか…こう…嫌ですしね。

 

で、ですよ。

たま〜にクローズアップされるのが、獣人が食えるもの、食えないもの問題ですよ。

肉食系動物ベースの獣人が生肉パクパクするのはまぁわかります。

獣人としてのチカラが生肉やそれに付いている病原菌、寄生虫に強いのでしょう。

 

問題は食えないものの方ですよ。

 

例えばネコミミ獣人がタマネギを食べられない!なんてネタは時折見ますけど、アレは獣人でも本当に適用されるのでしょうかね?

 

そもそもネコにタマネギって何がマズイのか?

 

調べてみたところ、ネコがタマネギを食べるとマズイのはタマネギの辛味成分である「硫化アリル」「アリルプロピルジスルファイド」という物質が、ネコの体内の赤血球(ヘモグロビン)をメトヘモグロビンなる物質に変質させ、これがハインツ小体という物質になり、このハインツ小体がヘモグロビンを破壊することで酸素が供給不可能になり、貧血と酸欠を引き起こしたのちに死に至る……って書いてありました。

 

要するにタマネギの中の成分が血液ぶっ壊すから!ってことですね。

 

この硫化アリル、人間は消化酵素を持つためにタマネギを食べてもその毒性を無効化できるので食べても問題ありません。

 

して、獣人にタマネギがダメならその消化酵素は獣寄りということになります。

 

ネコミミ獣人ならネコの食性や消化酵素に寄るわけですね。

 

となるとチョコレートやカフェイン飲料もダメ。

こちらはテオブロミンという物質が嘔吐や下痢などの発作を引き起こすそうです。

 

さらにアルコールもアウト。

これもまた嘔吐や下痢を引き起こしたり、昏睡状態に陥ったりするそうです。

 

タマネギが有名過ぎて創作においても獣人がタマネギを食べないシーンは見たことがあるのですが、お酒を飲んだりするシーンは見たことあるかも……。

 

しかし、しかしですよ!?

考えてみてください。

ネコミミ獣人とネコとの1番の違い、それは体格!

人間でも毒蛇に噛まれても体格の大きい人の方が助かる可能性は高いと言われています。

これは体が大きい=血液量が多い、あるいは血管が長いというですので、致命的な臓器にたどり着くまでが長かったり、多量の血液で毒素が薄まったりなんかでそうなるらしいのですが、仮にこれがネコミミ獣人とネコでも通用するなら、ネコミミ獣人がタマネギを美味しく食べられる世界を切り拓けるかもしれない!!

 

さぁ調べよう!「ネコ タマネギ 致死量」

 

……やべーやつみたいだなコレ。

 

いや!コレはファンタジー世界の、ひいては全てのネコミミ獣人達の新たなる食の安寧や文化の確立のため!

ここで引いてなるものか!!

 

なかなか出ないぞ致死量!

それもそうです。

ネコは小さいのでほんの少しの量で致死量たりえるワケです。

致死量を調べるよりも少しでも摂取してしまったら即病院に行け!ってなことですよ。

 

それでもめげずに調べました!

ネコ タマネギ 致死量 ネコ タマネギ 致死量 ネコ タマネギ 致死量 ネコ タマネギ 致死量……。

通報されそうですが負けない!アタイ負けないよ!

 

そんなこんなでようやくたどり着いたネコがタマネギ食べた時の致死量はネコの体重1キロあたり15グラムだそうです。

イエネコの成猫の平均体重がだいたい4キロだそうなので、単純計算で致死量は60グラムになりますね。

 

タマネギ1個の重さがだいたい250グラムくらいだそうなので、60グラム=1/4個が致死量という計算になります。

まぁあくまで致死量であり、ほんの少しでも体内に入れば硫化アリルによるヘモグロビン破壊が起きるので、30グラムならセーフとかそういう話ではないのですが、まぁ今回は一旦置いておいてくださいね。

 

ここで一般的な成人女性の体重がだいたい53キロだそうです。

女性の体重を話題に出すのは色々とアレですが、やっぱりほら…ケモミミ獣人、とりわけネコミミ獣人ならやっぱり女の子じゃないですか!

嫌だ!俺はネコミミおじさんのことを思い浮かべながらブログを書くのは嫌だ!

 

ただでさえネコの致死量という自分から調べたくせに気が滅入りそうなワードを調べているのに、ネコミミおじさんのことなんか考えてたら気が狂う!!

 

話を戻しましょう!

 

成人女性の平均体重が53キロで、ネコミミかつ獣人なわけですからそのほか人間にはないパーツや獣人としてのパワーを捻出する筋肉量、そして何より計算しやすさを考えてネコミミ獣人ちゃんの平均体重を60キロとしましょう!

コレはイエネコの15倍ですから、タマネギの致死量も15倍の900グラム!

およそではありますが丸々4個くらい食べたら致死量ということになりますね。

 

さて、ここで一般的なタマネギを使った料理のレシピの代表格、カレーライスのタマネギ使用量を見てみましょう。

 

カレーライス レシピで検索して1番最初に出てきたレシピを参考にしたところ、6人前でタマネギ1個。

1人あたりの摂取量は250グラム÷6で40グラム弱!

致死量の20分の1以下!

 

ファンタジー特有の回復魔法やそれを使える僧侶や司祭なんかを控えさせておけば、カレーの1杯くらいはなんとか食えるのではなかろうか……?

アレ?硫化アリルによるヘモグロビン破壊って状態異常?ダメージ?

体外物質による変質だから……毒かなぁ?

 

カレーを食べて具合が悪くなったらキアリー連打でなんとかなるなら、手を出すネコミミ獣人ちゃんもいるかもしれませんね。

しかしこの硫化アリルによるヘモグロビン破壊、症状が現れるのは12時間後から2〜5日間後とかなりのスパンが開いており、カレーを食って数日後の睡眠時に症状が現れたりなんかした日には……。

 

う〜ん…ネコミミ獣人ちゃんがカレーライスを食べて新たな食の歓びを知るのはなかなか難しいものがありますね……。

 

いっそリレイズかけて……はさすがに酷いな。

やめておきましょう。

 

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