汚泥の底日誌

文章力向上と自分の書きたいことを書き殴るためのブログです。

第989回 久しぶりにしっかり本を読んだ

常日頃からお世話になっております。

ケンロクエンです。

 

おかげさまで第989回です。

 

少しずつ読み進めていた池袋ウエストゲートパークの1巻と2巻少年計数機を読み終えました。

読み終わった時の充足感、本の感想よりもまず自分の中にまだちゃんと本を読むパワーが残っていたことに安堵しましたね。

なんせこんなブログを書いているくせに近年は長めの文章からは逃げ続けてライトノベルすらご無沙汰、Twitterですら長めのツリーが連なっているものは読み飛ばしていたくらいでしたから、こうしたガッツリと小説!!というものをちゃんと読み切れたことに良かったな……という気持ちになりました。

 

はてさて本の感想ですが、池袋西口公園近くの親が営む青果店の店番という名の無職もどきの主人公マコトがひょんなことから巻き込まれた事件をきっかけに池袋の裏で引き起こされるさまざまな警察などには言えない(言うほどでもない)トラブルを解決していく話です。

トラブルの度合い本当に街の人の困りごとからかなりとダーティーなトラブルまで千差万別。

 

この手の何でも屋的な作品には珍しく登場人物が総じて警察沙汰なら警察に頼むし、ヤクザやギャングの領分ならそっちに頼むというスタンスなので、マコトの元に転がり込む依頼は大抵それらに頼るまでもない面倒なだけの困りごとか、それらの領域を飛び越えたブラックな案件ばかり。

マコトが警察にもギャング側にもつかないスタンスなのをいいことに利権絡みで多数の組織が解決したくても解決し切れない問題を押し付けられたりと扱いとしては割と不遇。

いくつかのトラブルを解決していろんな組織のトップに恩も顔も売ってはいるものの、組織の長というものは強かで、持ち込んでくるトラブルの内容が相変わらずなのでマコトのメリットは精々がその日の飲みや晩飯のグレードが高いくらいのもの。

むしろ匿った不法滞在者がほったらかしのパソコンの設定をしてくれたり、その後多数のトラブルを共に解決するキーパーソンになる引きこもりオタクなど、一般人の方がマコトに対してメリットがデカいのが面白いところ。

 

組織を動かすまでもないトラブルにしても、このままでは近しい人がやり過ぎて警察やヤクザに捕まってしまうからその前に助けて!という依頼もあり、その手の話は非常にワクワクします。

少しずつ行動が過激化していく相手が最後の一線を超える前になんとかして解決するスリル感は読んでて頭がヒリヒリとします。

 

組織を動かすまでもないトラブルと聞くと小さく聞こえますが、逆にそうした組織やそれに近しい人すら頼ることができず、実質孤立無縁の状態で街を駆けずり回って問題を解決しなかればならないのでハードル自体はむしろ高め。

せっかく売った恩も顔も通用せずにあたふたして泣きそうになりながら街を走り回るマコトとそんなことは露知らずに行動を過激化させていく目標の人物という対比がドキドキを加速させていきますね。

 

この本は基本的に時系列の繋がった短編集なんですが、その中でも今現在1番好きなエピソードは2巻の表題にもなっている少年計数機。

世間的にはチンピラ崩れのマコトととある純真な少年のエピソード。

こうしたやさぐれ気味な青年と純真な少年のやり取りってのはおっさんと少女のエピソードくらい好きなんですよ。

 

みなさんだって、そうでしょう?

 

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