汚泥の底日誌

文章力向上と自分の書きたいことを書き殴るためのブログです。

第981回 不老不死の悲哀を考える

常日頃からお世話になっております。

ケンロクエンです。

 

おかげさまで第981回です。

 

過ぎたるは猶及ばざるが如し。

人の身に過ぎた力は時として身を滅ぼし、そうしたことが教訓としてある御伽噺もあるなど、洋の東西を問わず定番のテーマです。

 

その身の滅し方はさまざまで、力の反動で自身の肉体が崩壊したりといった不可逆なダメージを受けてしまう自分が不幸になるパターンもあれば、化物の味方もまた化物故に討ち取れ!!と大事な人を失ってしまうなどの周囲に不幸を撒いてしまうパターンとさまざま。

まぁ時々「老いていく前に最強の状態で大暴れ!最後は討伐されたけど最高のバトルができたから満足〜☆」な勝ち逃げパターンもままあるのですが……。

 

そんな中で扱いが特殊なのはやはり『不老不死』の能力でしょうか。

最初からそのように生まれた不死身の生命体や後天的に不老不死を得た能力者など、不老不死になる経緯はさまざまですが、その多くで不老不死を得るまではイケイケドンドンで、不老不死を手に入れてからは人生最悪的な描かれ方をすることが多いです。

 

流れて消えていく有限の時こそ美しい物だったというように長い時を生きることで精神や感性が摩耗して、生きる喜びを感じられなくなったパターン。

友人や恋人といった大切な人は不老不死でないために数えきれない数の人々と死に別れ、不老不死であることを疎むパターンもありますね。

 

後は不老不死となったことで居場所をなくし、定期的に住処を変えないといけなくなったのは不死身生物の定番中の定番ですし、それを何百年も続けてきた結果戸籍がなく、世間一般的な社会保障が受けられないという生々しいデメリットを抱えていることも……。

でもこれ割とキツいですよね。

戸籍もなければ学歴・職歴もないから日銭を稼ぐことすらままならないので、不老不死の偉大なる闇の存在(フリーター、現在無職)とかもあり得るわけですし、不老不死で老いない死なない代わりに怪我や病気は普通になったりするタイプの不老不死もあるわけで、そんな時に保険に入ってないから10割負担ね。なんて言われたら心が折れちゃう……。

 

夜のカラオケにも行けないし、免許が取れないから移動手段はチャリか徒歩。

インターネットは愚か携帯電話も持てません。

 

地獄かな?

 

そして不老不死能力の1番恐ろしいのはその強大さに対して扱いがめちゃくちゃ軽いこと。

 

先天的不老不死の場合だと生まれた時からそうだった、なんかそういう生物作ってみたらできたとか割と雑。

後天的なタイプだと特別なアイテムを使ったり、特殊な生物を食べたりしなきゃいけなかったりでハードルは上がる一方で、手に入れさえすればアイテムは使うだけでOKと素養自体は特に必要なかったり、特殊な生物を食べるにしてもその特殊な生物自体不老不死だったりするので

 

「肉をくれ!」

「いいよ!」

 

とめちゃくちゃ軽かったりするのが割とあります。

 

そして不老不死最大のメリットにしてデメリットなのが解除不可なこと。

先天的不老不死の場合には元からそういう生物であるが故にもう最初からどうしようもないことが多く、不死身の生命体として造られたパターンでも造った本人は不老不死でもなんでもなかったりであっさり死んでしまい、不老不死をどうこうすることも技術を解析して同族を造ることもできずに途方に暮れることがよくあります。

 

後天的不老不死にしても、ようやく不老不死になれるアイテムを手に入れたのは既に老境。

この状態で不老不死になっても……とアイテムを放棄したり、若いまま不老不死になったけど実は体内に不治の病を抱えており、死なないだけで無限の苦しみと共に生きることになって絶望することもあります。

 

まぁサクッと解除できたら不老でも不死でもないですし、そこまで考えてから能力を得ることが大事なわけです。

 

現代においても簡単に結果を得られる反面、後から大変なことになるなんてことも珍しくないですし、何かを得る時はそれによって何を失うことになるのかよく考えるべきですね。

 

大切なのはリスクマネジメント!!

……そんな話でしたっけ?

 

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