汚泥の底日誌

文章力向上と自分の書きたいことを書き殴るためのブログです。

第975回 終わり方、どれが好き?

常日頃からお世話になっております。

ケンロクエンです。

 

おかげさまで第975回です。

 

終わりよければすべてよし。

そんな言葉があるように、作品の終わり方が自分に対してスッと腑に落ちるかどうかは非常に大切です。

 

終わりよければすべてよしどころか終わりさえよければ多少の粗は無視してしまえるようなストロングな作品も少なくありませんし、なんなら終わり方『が』最高といった具合に、ラストの締め方だけで途中のグダグダとかまで全部ひっくり返してしまう作品もあるほどです。

 

漫画の打ち切り作品なんかでは短い時間で広がるだけ広げた風呂敷を綺麗に畳んだり、逆に畳むことは諦めてこのまま作品が続けばこうなるはずだった〜を予感させる終わり方など、うまい作品では「もしかして打ち切りにならなければめちゃくちゃ面白かったのでは?」と思わせるほど終わり方がうまい作品が時折現れ、そんな終焉の美しさに心奪われた打ち切り作品愛好家なる業の深い人たちがいるくらいです。

 

そんなわけで誰しも終わり方に一家言ある、いや、一家言あるからこそ終わり方論争はいつまで経っても終わりません。

 

ひとえにグッドエンドと言っても登場人物みんな幸せハッピーエンドだけでなく、幸せではないけれど作品世界や主人公にとって最良の選択をすることで訪れるベストエンド。

幸せか最良かはともかくとして、作品の根幹や真実に辿り着くトゥルーエンドといわゆるプラスの終わり方にもたくさん種類があります。

 

プラスがあれば当然マイナスもあるわけで、ホラーやポストアポカリプスなんかを描いた作品では誰も幸せにならなかったり、世界そのものが滅びたりするバッドエンドも終わり方としてもちろんありです。

 

バッドエンドと混同されがちなのがアンハッピーエンド。

例えば世界を滅ぼすきっかけが実はヒロインだったことが判明したとして、ヒロインを生かすも殺すもとりあえず大団円のウルトラハッピーエンドはありえない。

世界にとってはヒロインを殺すことこそ必要ですが、そこで主人公がヒロインを生かす選択をすることでパッと見は幸せそうに見えてもよく考えたら何も解決していなかったり、作品終了後に世界が滅びたり改めてヒロインの命の選択を迫られたであろうことが示唆される、まるでバッドエンド直前、落ちる直前の盛り上がりで終わらせたような終わり方をする作品もあります。

 

そのほかなんだか腑に落ちないビターエンドや名前も方向性も似ているベターエンドなど終わり方はさまざまですし、さらにこれが視点が変わったりするとハッピーエンドかバッドエンドか変わってくるから厄介です。

 

そうですね。

 

主人公「俺実はあいつのことが……」

 

友人「馬鹿野郎!だったらその気持ちを伝えろよ!!」

 

主人公「おまえ……わかった!俺行くよ!」ダッダッダッ

 

友人(……本当は俺もあの子のことが)

 

なんて恋愛ものの王道シーン、この後主人公とヒロインが結ばれてハッピーエンド!となるのまで含めてお約束ですが、これだって主人公とヒロインからすればハッピーエンドですが、自身の気持ちを押し殺した友人視点だとなかなかキツい。

むしろ主人公とヒロインが結ばれることがハッピーエンドである以上、友人の恋が実らないことがハッピーエンドの条件であることと同義であり、友人の立場を読者という神の視点から見ているとあまりにも残酷な結末であり、これはこれでバッドエンド。

 

そしてこういう作品に限って一部界隈で友人の人気が爆発的にヒットしてしまい、「世間一般ではハッピーエンドだが、俺からしたらバッドエンド」なんて言われることもしばしば。

特にこの汚泥の底日誌を読んでいるそこのあなたなんて捻くれ者の極みみたいなものですから、どう考えても結ばれない負けヒロインのことをゴリッゴリに好きになって、ハッピーエンドの瞬間に心に消えない亀裂が入ったことも少なくないでしょう。

 

有名どころで言えばドラえもんのび太ジャイ子と結婚する未来をしずかちゃんと結婚する未来に変えるようにセワシドラえもんを送り込んだことが話の発端ですが、お前と結婚するとバッドエンドということを知っておきながら普通にジャイ子と接するのび太の精神性はなかなか複雑です。

しかしジャイ子と結婚しなくてもなんやかんやでセワシが産まれるということは、のび太の息子なりなんなりで剛田家の遺伝子が加わって野比家と剛田家はどうあっても親戚関係になるということですが、遺伝子まで強いんだ……ジャイアンの家系。

 

そんなこんなで作品の毛色やキャラの視点、誰に感情移入するかの読者の目線でコロコロ変わる作品の終わり方、みなさんはどれが好きですか?

この汚泥の底日誌もいつか終わる時に俺がハッピーエンドと思える終わり方をしたいものです。

 

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