第730回　ソシャゲ道とはインフレすることと見つけたり

常日頃からお世話になっております。

ケンロクエンです。

おかげさまで第730回です。

ソシャゲの歴史はインフレの歴史。

どんなソシャゲもそこから逃れることはできず、いつか必ず至るであろうインフレの極地。

人よ、汝は何故それほどまでに力を求めるのか……。

まぁぶっちゃけそうしないとゲームもビジネスも成り立たないからなんですけどね！

初期はせいぜい5000ダメージ与えるのが精一杯だったけど今では10万ダメージ余裕ですとか、毎ターン無敵貼り直しでかつての大ボスがノーダメ余裕でしたとかのインフレエピソードが飛び交うたびに「また1つステージが上がったな」と感じるソシャゲ道ですが、みなさんはソシャゲエンジョイしてますか？

何故ソシャゲはインフレに走るのか？

それはソシャゲが基本的に終わりのないゲームだからですよね。

基本的にソシャゲは「稼げる限り続きまた、続ける限りは稼ぐもの」であると思っています。

どれだけユーザーフレンドリーなソシャゲであっても根底はビジネスですし、そこを捨てたら生きては行けません。

故に稼げる限りはストーリーを続けていかなければならないのですが、当然そうなると敵にも強くなってもらわなければなりません。

いつまで経っても敵の最大HPが1万とかで、新キャラを何人手に入れようともこちらが与える限界点が5000ダメージとかではガチャを回す意味がなくなってしまいますからね。

なので敵はどんどん強くなるのですが、ここで問題が生じます。

敵の強さってどうやって調整しますか？

通常の買い切り型のゲームであればこちらのステータスがそこまで高くなくとも、高耐久のタンクで攻撃を受け止め、高攻撃力のアタッカーで攻撃、ステータスは低いけど搦手に長ける補助役が能力の底上げを行い、回復役が自分も含めてみんなが死なないように立ち回る……といったバランス型のパーティを組みつつ、敵の攻撃パターンによってはタンクを増やしたり、補助を捨てて攻撃全振りしたりなどの工夫が求められます。

ですがソシャゲというのはよっぽどのことがない限りガチャでキャラを集めるゲームです。

どんな敵でもぶっ飛ばす！な脳筋アタッカーばかり手に入ればまだマシな方で、補助一辺倒な搦手役や回復主体のヒーラーしかいないなんてことが割と起こり得るゲームです。

そんな時に敵まで搦手やギミック盛り盛りで強くするゲーム調整を行うとどうなるか？

詰むんですよね。

かつて俺がやっていたゲームでは敵がひたすらスタンを撒くので、それを回復や無効化するキャラがいないと話にならないというダンジョンが実装されたことがあったのですが、こちらがレベルを上げに上げ、スキルを鍛えた高レアキャラが毎ターンビリビリ痺れて行動不能のままジワジワと嬲り殺しにされる様はストレスってもんじゃありませんでしたよ……。

もちろんそういったギミック盛り盛りのダンジョンや敵が不必要かというとそうではないのですが、全てがそれだとめちゃくちゃストレスフル。

故にソシャゲでは基本的にHPや攻撃力、防御力を上げる純粋なステータスアップで敵の強さを調整するのが基本です。

でもそれが2年、3年と続いたらどうなるか？

敵のHP1万で泣きそうになっていたあの頃は何処へ、100万だろうと殴り殺し、こちらの防御力も桁が違う。

そしてガチャで無限に補助役やヒーラーが出てもクリアできるように補助役やヒーラーも高いステータスを持っていたり、それ相応に強化できるようにアップデート！

国1番の武道の使い手（星3）より全てのステータスが高い補助役幼女（星5）は当たり前で、なんなら脳筋アタッカーでフルメンバー揃えるよりもバフやデバフに特化した補助役や回復役の方がダメージを出すことも……。

これが原作アリのソシャゲだとめちゃくちゃ具合はさらに加速して、低レア原作最強格キャラよりも高レア原作戦闘力ド低いキャラの方が倍以上の火力を叩き出すことも日常茶飯事。

ソシャゲに原作同様のパワーバランスを求めることはナンセンスですが、「うおりゃぁぁ！！」とか「もらったぁぁ！！」とか言いながらしょっぱいダメージ出してるアタッカーよりも「やめてくださーい！」「ごめんなさい……」とか言いながらその倍以上のダメージ出してる様はめちゃくちゃシュール。

俺はまだ「ソシャゲはソシャゲ、インフレなんてそんなもん」と楽しむことができるタイプなんですが、原作に強い愛を持った人がインフレの渦に巻き込まれてしまったキャラを見た時にどんな気持ちになるんでしょうか……？

とにもかくにもソシャゲ道とはインフレすることと見つけたり。

インフレエピソードはおおよそ聞いていて楽しいものですね。

ガンダムロワイヤルでしたっけ？日常どころか数学とかでも使ったことない単位がポンポコ出てきててヤバいゲームは。