汚泥の底日誌

文章力向上と自分の書きたいことを書き殴るためのブログです。

第641回 考察なら断定はしないでおくれよ…

常日頃からお世話になっております。

ケンロクエンです。

 

おかげさまで第641回です。

 

先日とある漫画が話題になりました。

著名人や同業の方がこぞって褒めちぎり、SNSでも大いに盛り上がりました。

まぁ大体お察しの通り、ルックバックです。

 

俺も読み、そしてとても面白かったです。

ですが、世の「ルックバック最高!!」と言っている人ほどには自分の中に刺さりませんでした。

 

これ自体は別によくあることなので、そこまで気にはなりませんでした。

FPSゲームとかASMRとか、周囲で好き!って言ってる人が多いにも関わらず自分は見たり聞いたりそれこそやってみても刺さらないものというのは人間よくあるものですし、それも含めて個人の感性ですからね。

 

でもこれがしっかり読んで刺さらなかったのならともかく、良い部分を見逃したり理解できてなかったが故に刺さらなかったのならもったいないじゃないですか!?

表面だけなぞって好き嫌いを判別してしまって、後年別の人からこういうところが良いんだよ!って力説された結果ドップリハマった作品も少なくないですから、最高!と力説する「熱」のこもった話を聞いてからもう一度見直しても悪くないかなって思ったんですよ。

 

幸いにして漫画家や物書きなどのクリエイターや表現を生業とする人が多くルックバックに感激し、感想を書いていたのでわかりやすく、それでいて熱量の高い声をたくさん聞けてなるほどなるほどと感心しながらルックバックの良さを知ることができました。

 

そんな時に目についたのがいわゆる考察。

ルックバックに込められたメッセージや、誰に向けて書かれたものなのかを考えている人が結構な数いたんですね。

 

そこで思ったんですが、考察ってこんなに断定するものでしたっけ?

 

考察そのものは俺も好きですし、外に出すことはほぼほぼしないものの、自分でもやってみたり人の考察を見聞きするのは大好きです。

でも、なんていうか…その…考察って言ってしまえば妄想じゃないですか。

それをこれこそが正解!って感じに力説する人がまぁ多いこと多いこと。

 

もちろんコレはこういうコトなんだ!

 

ナ…ナンダッテー!?!?

 

みたいなインパクト溢れる構図にした方が人を惹きつけやすいですし、考察する側からしても自分がかき集めた要素がガッチリハマった時のコレだ!!感は俺にも覚えがありますから、もうコレに間違いない!コレこそ正解!ハイ!決まり!!って言ってしまいたくなる感じはとてもよくわかるんですけどね。

 

でも考察ってx+y=zみたいなもので、x=1 y=2と思われるからz=3だと思うとか、xもyもわかんないけどz=3なのはわかってるからxとyはどっちかが1でどっちかが2みたいな話だと思うんですよ、俺は。

なんならxもyもわかんねーけどz=3だとなんとなく説明がつくし何より気持ちがいいみたいな考察だってよくあるし、あっていいと思うんです。

 

結局のところ答えは作者の中にしかないですし、もっと言えば作者も溢れ出るパッションをそのまま叩きつけただけで、深いこととか真実なんかは何も考えてなかったりするかもしれませんしね。

実際なんかのゲームでアーアーっていうコーラスにはこういう意味があるんだ!っていう考察に制作者さんが「特に意味はないです」って言っちゃったこともありましたし……。

 

とにもかくにも、作者が正解はコチラ!って言ってしまえばそれ以外の正解はありませんし、正解が出されてないからこそ正解はなんだろう?を楽しむのが考察なんだと思ってたんですよ。

 

ですが沢山の「こうに違いない!」「これこそが正解!」と断定しまくる考察の数々。

それにルックバックってちょっとセンシティブな部分あるじゃないですか。正確には訂正されちゃったんでセンシティブな部分あったじゃないですか。

それのせいもあって「この事件のことを書いている!」「巻き込まれた人へのメッセージだ!」っていうタイプの考察というか断定がとにかく多くてですね……。

 

もしかしたら実際にその考察の通りなのかもしれませんが、現状作者はそういうことを言ってないんですよ。

にもかかわらず実際の事件のことをバンバン出して、それが正解!って断定してるのを見ちゃうと…ね。

 

気付けばもう聞くのもウンザリみたいな気分になってしまいました。

 

数少ない救いとしてはルックバックが掛け値なしに面白い作品であったことと、考察を見ずに前情報無くルックバックを読めたこと。

 

考察…考察って…なんだ?

 

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