常日頃からお世話になっております。
ケンロクエンです。
おかげさまで第1094回です。
ザックリSCPについて解説をしつつ、それに対しての感想をダラダラ語りたいだけのSCPダラ語り。
今回取り上げるのはSCP-1786。
とりあえず本家をズドン。
SCP-1786、オブジェクトクラスはSafe。
Safeとは安全なオブジェクトという意味ではなく、然るべき手段を取れば周囲に被害を出さずに収容できるという意味。
そんなSafeの意味がわかりやすいので今回このSCP-1786を選びました。
このSCP-1786は電気コーヒーパーコレーターです。
パーコレーターってなんだよ?と思うくらいには馴染みのない言葉ですが、キャンプ用品などにある水とコーヒー粉を入れて沸かすことでコーヒーを淹れることのできるコーヒー用のやかんみたいなアレです。
その電気版なわけですからまぁコーヒーメーカーみたいなもんだと思っていただければOKです。
してこのオブジェクトですが、電気コーヒーパーコレーターのくせしてコンセントに繋がずともコーヒーが出てきます。
これだけ聞くと無限コーヒーマシンですが、残念ながらこのオブジェクトに物理的に1番近いコンセントから空間を無視して勝手に給電しているようで、その分電気代がかかります。
しかも電源をオフにすることが不可能な代物なので、こいつが近くに存在するだけで永久的に電気を使用し続けられるわけです。
非常に迷惑。
さらにコーヒー粉をセットするでもなくどこからともなくコーヒーを淹れており、その速度たるや2秒。
本家の方にコーヒーの量は書かれていなかったのですが、一般的なコーヒーカップがおよそ200mlらしいので1分あたり6000ml、なんと6リットルもの量がドバドバ出てくるわけです。
不思議パワーがありながら律儀に電気をパクっているだけにそんな大量のコーヒーの素となる水も他所からパクってまして、それが隣接する水や空気。
つまるところコイツが濡れたり空気に触れたら、そこから水分をギュンギュン吸い上げて毎分6リットルのコーヒーに変換してジョボボボボ……というわけです。
当然そんな勢いで空気中から水分を奪っていけばあたりはカラッカラになるわけで、逆に空気中に水分がないとコーヒーの生成はストップ。
なのでコイツは除湿機などを使って湿度を0%に保った部屋に保管することで収容完了としています。
めちゃくちゃなことをしでかすけど、ちゃんとしたプロセスを踏めば安全に収容できる。
故にオブジェクトクラスSafeなわけですね。
逆に周りの水が多いとパワーマシマシになるようで、コーヒー生成中のコイツに水をかけたりして水分を追加すると飲んでから40分程度でカフェイン中毒になるレベルの濃度のコーヒーが生成されるそうです。
味は普通。傍迷惑な……。
不思議パワーで電気を盗電、空気中から水分吸い上げ、そして大量のコーヒーをドバドバ出すと異常性の寄せ鍋みたいになっていますが、このオブジェクト最大の異常性、それは……。
見た目が手漕ぎボート。
というか幅1.2メートル、長さ2.8メートルで2.4メートルのオールまでついてるガチ手漕ぎボートで、コーヒーパーコレーターというよりは電気と水を吸い取って船底からコーヒーを垂れ流す手漕ぎボートと言った方がズバリな代物。
こんなボートが海や湖に浮かんでたら水が丸ごとコーヒーになっちゃうよ〜と思ったあなた、大正解。
むしろ異常な環境汚染が発生している場所を調べに行ったらコーヒーを流して湖に浮かんでいるコイツを発見したというお話。
当然湖はゴリゴリにコーヒーで汚染されており、一部の植物を除いて生物は死滅状態という惨劇に。
恐ろしいことに9年間この自称パーコレーターの手漕ぎボートは湖にあったらしく、仮に先程の毎分6リットルが当てはまるなら1時間で360リットル、1日で8,640リットル、1年間で3,153,600リットルの9倍で28,382,400リットル!!
2万8千トンオーバーのコーヒーが生成されてしまったわけですね。
ちなみにこれは25メートルプール1,135杯分です。
逆にわけわかりませんね。
このコーヒーを垂れ流す手漕ぎボート、なぜかこれはパーコレーターと思い込まないと動かしたりができないというクソ面倒な特性があるため、これの管理担当はコイツはパーコレーターと思い込む訓練をさせられるそうな……。
本当に厄介な代物です。
さて、1つの湖の生態系を死滅させたものの、今では安全に収容されているSCP-1786。
前述の通りSafeクラスではあるものの、収容してないとしっかり危険。
しかもコイツは9年間休まず湖をコーヒーに変換したことからコーヒーの生成量に限界がないと言われています。
つまり、コイツをなんらかの形で財団から持ち出して世に放てば、長い時を経て地球に存在する水分を全てコーヒーに変換することができてしまいます。
そうなると地球は当然滅亡です。
こうしたオブジェクトによる世界の滅亡をKクラスシナリオと呼んでおり、こいつは水をコーヒーに変える、ただそれだけでそれを引き起こせてしまうのです。
オブジェクトクラスはあくまで収容のしやすさであり、危険度ではない。
管理が簡単であっても扱いを間違えば大変なことになるというのは現実にも通ずることであり、それは実にSCPらしいなぁと思いましたね!
とまぁこんな感じでダラダラと語りたいだけのダラ語りを不定期にやって、そのうち友達でもできたらなぁ……なんて思っております。
ではまた。
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