汚泥の底日誌

文章力向上と自分の書きたいことを書き殴るためのブログです。

第70回 時代の流れに取り残されて

常日頃からお世話になっております。

ケンロクエンです。

 

おかげさまで第70回です。

 

みなさんは自分が世界の流れに乗り切れていないと感じることはありますか?

世間のみんなが熱中することがわからない。

みんなが知っていることを知らない。

そんな心の孤独感を感じることはありますか?

 

ここまで言えば最早説明不要でしょう。

 

そう、汁なし坦々麺です。

 

 

 

いや、ほんとなんですって…マジで、その、ごめんなさい。

 

だが聞いてほしい!

 

今年の初頭、全国的な汁なし坦々麺ブームが起きたのはみなさんご存知でしょう。

そのブームの影響で、今まで汁なしどころか普通の坦々麺すら置いてなかったラーメン屋が汁なし坦々麺を置き出したくらいです。

 

そもそも坦々麺自体が醤油・味噌・豚骨・塩の主要4種類に比べて圧倒的に置いている店が少ない。

ましてやカップ麺となるとさらに種類は減っていきます。

そこに現れた汁なし坦々麺の波!大いなるビッグウェーブ

各社が汁なし坦々麺のカップ麺を発売し、そして通常坦々麺はというと…今や絶滅危惧種レベルの少なさです。

突如現れた大きなうねりに、俺の小さな心の拠り所はかくて飲み込まれてしまったわけです。

 

汁なし坦々麺が嫌いなわけではないのですが、通信坦々麺のしっかり効かせた辣油の唐辛子の辛味をまろやかに包み込むスープとのコントラストが好きな俺にとってはどうしても辛味の要素が強い、オンリーになりがちな汁なし坦々麺は時々でいいかな…という感じ。

更に言うなら汁なし坦々麺は麻辣を強く効かせた味であることが多い。

 

中華には複数の辛さを表現する言葉があり、辣は辣油などの唐辛子の辛さを、麻は山椒などの痺れるような辛さを表すのだとか。

 

俺はこの山椒の痺れるような辛さ、すなわち麻の辛さがどうにも苦手です。

 

これが汁なし坦々麺の専門店であれば辛さのレベルを選べたり、麻と辣のバランスが程よくて美味しく食べられるのですが、カップ麺だとそうはいかない。

そもそもカップ麺の味付けというのが濃厚、過剰な方面になりがちで、消費者もそれを求めています。

こと辛さに至ってはマックスエンド等やりすぎな方向性が近年のトレンドです。

その結果、カップ麺の汁なし坦々麺は総じて麻も効きすぎているものが極めて多い。

 

突然現れたやり過ぎな新参者が、それまで細々とではあるが堅実に生きていたものになり変わり、我が物顔で鎮座するその姿。

その時代の流れについていけなかった嘆きの咆吼。

だから俺は今日も普通の坦々麺を探し、月に吠える…。