常日頃からお世話になっております。
ケンロクエンです。
おかげさまで第317回です。
起動武闘伝Gガンダムという作品をご存知でしょうか?
W、X、∀。
SEEDにそれからオルフェンズといわゆるアナザーガンダムの始祖となった作品です。
主人公ドモン・カッシュはパートナーであるレイン、乗機のシャイニングガンダムと共に国家間の主導権を握る代理戦争であるガンダムファイトを戦い抜き、やがてその裏側で蠢くデビルガンダムとそれを利用せんとする黒幕と決着をつけるべく戦うのですが、今回俺が注目するのはガンダムファイトの部分。
このガンダムファイトにはいくつかの規定があり、頭部を破壊された者は失格とする!とかコクピットへの直接攻撃は禁止!と生死のやり取りではない代理戦争としてのルールがあります。
そしてこのガンダムファイトで頂点に立つ者はガンダム・ザ・ガンダムの称号を得ることとなり、参加者を擁する国は国家間の政治主導権を以後4年に渡って得ることができます。
要するにオリンピックで成績最高の国は次のオリンピックまで政治の世界でアドバンテージを得られるって寸法です。
このガンダムファイト、流れとしては各国の代表選手がガンダムと共に地球に降下、そこでサバイバルイレブンといわれる期間を過ごすことになります。
このサバイバルイレブンのルールは単純で、11ヵ月の間乗機であるガンダムの頭部を破壊されることなく生存すること。
逆に言えば頭部さえ破壊されなければいいわけで、主人公やライバル達は戦いこそするものの頭部の破壊は行わず、故に主人公もライバル達もサバイバルイレブンを突破してその後の決勝トーナメント(色々あってバトルロワイヤルになったけど)に駒を進めています。
このサバイバルイレブン期間中ドモンは各国を巡り色々な国のガンダム達と戦うのですが、各国それぞれ特色を出した…というか出し過ぎた、「それ本当に勝つ気ある?」と言いたくなるようなガンダムが多数存在します。
参加ガンダムはそのほとんどが陸戦型、時折空戦にも対応できるガンダムがいるのですが、海戦型は意味がわからない。
サバイバルイレブン期間中ならともかく、当初の予定通り決勝がトーナメント方式だったらどうするつもりなのか。
決勝リングのど真ん中で魚の形に変形するつもりなのだろうか?
一応期間中一度だけ機体を乗り換えて良いルールなので、サバイバルイレブンは海戦特化で決勝は別物で戦うという手段も取れなくはないのですが…。
そんな中で一際異彩を放つガンダムが存在します。
それがネオ・オランダ代表ネーデルガンダム。
オランダといえば風車小屋でしょ!なイメージから生まれたこのガンダムですが、実際に風車小屋に変形できます。
その風貌からハウステンボスとコラボしたこともある異色のガンダム。
これだけ聞くとネタガンダムにしか見えないのですが、なんとこのネーデルガンダム、サバイバルイレブンを勝ち抜き決勝トーナメントに出場しているんです。
その方法が風車小屋モードに変形し、11ヵ月そのまま過ごすというもの…。
確かにサバイバルイレブン生き残ればいいとは言ったし、頭部も破壊されていないのでルールに則ったやり方ではあるのですが、決勝トーナメントはリング上でタイマンマッチ、戦闘経験ゼロのネーデルガンダムが敵うはずはなく、あえなく敗れてしまいます。
なぜネオ・オランダは戦いによる勝利ではなく偽装による決勝トーナメント進出を選んだのか!?
ここをずっと考えていたのです。
考えてみましょう。
サバイバルイレブンの期間中少しでも決勝トーナメントの敵を減らすべくほとんどのガンダムファイター達は戦いの日々を送ります。
そのほかにもガンダムファイトでの恩赦を目的とした犯罪者出身ガンダムファイターもおり、自らの活躍をアピールするためにも戦い、そして勝つことは不可欠です。
そんな虎視眈々と敵を探す各国ガンダムファイターの目を11ヵ月交し続けたそのステルス性能!
国によっては喉から手が出るほど欲しいでしょう。
偽装していたのは恐らくオランダ、地図を見ればおわかりの通り、ヨーロッパは国家がひしめく密集地隊。
そんなところで11ヵ月誰に気づかれることなく決勝トーナメントに進んだネーデルガンダム!
恐らくネオ・オランダは最初からガンダム・ザ・ガンダムも国家間の政治主導権も狙っていない!
奴らが目指すはNo.2!
一度国家間の政治主導権を握ってしまえばそれを手放したくはなくなるもの!
ならば4年後の次なるガンダムファイトも勝ち抜かなければなりません。
当然他の国からのマークは厳しくなるでしょうし、序盤で敗退なぞした日には笑いものです。
そこに11ヵ月ステルスし続けた実績のあるネーデルガンダムを擁するネオ・オランダ!
欲しい!あのステルス技術が欲しい!!
ならば優遇してなんとかデータを提供してもらうしかないでしょう!ネオ・オランダを!
かくしてネオ・オランダは国家間No.2の座を手に入れられるってぇ寸法よぉ!!
これだ!これに間違いありません!
ネオ・オランダはすでに次のガンダムファイトを見越して戦いに挑んでいた!
策士ここに極まれり!
ネタバレになりますがGガンダム本編でガンダムファイトを制したのは主人公ドモン・カッシュとネオ・ジャパン!
そこにネーデルガンダムのステルス機能が加わって、日本と隠密…そう!忍者!!
完璧だ…完璧すぎる取り合わせ…!
そう言われればネーデルガンダムの胸の風車も巨大な風魔手裏剣に見えないことも…ない!(ない)
次回作があればネオ・ジャパンとネオ・オランダの合作であるニンジャガンダムが猛威を振るうことでしょうね!
ちなみにこのネーデルガンダム、実は量産されてまして、最終盤ではネオ・オランダから大量のネーデルガンダムが飛び立つ地獄絵図…もとい勇姿が見られますよ!!
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